PCゲーム一筋20年。いつの時代にも変わらぬ面白さ
日本のRPGの老舗・日本ファルコムの歩み
(CD-ROM Fan 2002年10月号、巻頭特集)
「イース」、「ツヴァイ!!」、「VM JAPAN」などなど、日本ファルコムのゲームはどれも大ヒットとなっている。まさしく、PCゲーム界のヒットメーカーという言葉がぴったりあてはまる。しかし、このヒットメーカーは一日でできたわけではない、20年という長きにわたってPCゲームを作り続けているのである。日本ファルコムが20年もの間、変わらずヒットメーカーでいられる理由を同社のゲームソフトの数々から分析する。
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日本ファルコムの歴史、それは国産PCゲームの歴史だ |
PCゲームを作り続けて20年。幅広い年齢層に固定ファンを持ち、現在のゲーム不況と言われている中、とりわけ苦戦を強いられるPCゲームにおいて、常に数万本の売上を誇る日本ファルコム。PCゲームのみならず、コンシューマーゲーム機(以下、ゲーム機)ユーザーにも浸透しているタイトルの中には、看板ブランドと呼べる作品が多数ある。その多くが古典として語り継がれ、その評価が人を呼び、ファンを集めていった。その一方で、ウィンドウズと共にPCゲームをプレイするようになったユーザーは、日本ファルコムの作品と知らずにプレイしている人も多いだろう。今回の特集では、現在、入手可能な日本ファルコムのゲームからお薦めのタイトルをピックアップして紹介する。いずれのゲームも独自のシステムを搭載し、こだわりが感じられるはずだ。
数々の人気ゲームが日本ファルコムを支える資産 |
日本ファルコムには看板となるシリーズタイトルがいくつも存在する。それは80年代のPCゲームの興隆期を支えた2大タイトル『イース』、『ソーサリアン』であり、『英雄伝説』である。そして、『ザナドゥ』・・・・・・。国産ゲーム史を語るにあたって、はずすことのできないタイトルである。一方で、古典と呼ばれるに至った作品群を越えて、新しい世紀にふさわしいタイトルも生まれてきている。それが『ツヴァイ!!』であり、『VM
JAPAN』だ。
このほかにも、多くのゲームが発売された。初のフルマウスオペレーションのアクションRPG「ブランディッシュ」シリーズ。リメイクが待たれる隠れた傑作と評判の『ダイナソア』。ドラゴンスレイヤーシリーズとして根強いファンを獲得した『ロマンシア』。リアル・タイム・ストラテジーとして、ほどよいパズル性と強烈な中毒性を秘めた『ロードモナーク』など、個性的な快作も多い。
これら一連の日本ファルコム作品は、自社のホームページ(http://www.falcom.com/)の通販で購入することが出来る。
(ブレインナビ・古川 隆之)
| 日本ファルコムのホームページで購入可能なWindows版ゲーム一覧 |
| ゲーム名 |
Windowsパッケージ版 |
| イースT |
XP対応 イースT完全版 |
| イースU |
XP対応
イースU完全版 |
| ヴァンテージ・マスター |
みんなのヴァンマス1、2 |
| VM JAPAN |
VM JAPAN/パワーアップキット富嶽幻遊記(*) |
| 英雄伝説 |
新英雄伝説 |
| 英雄伝説V |
XP対応
英雄伝説V「白き魔女」 |
| 英雄伝説W |
英雄伝説W「朱紅い雫」 |
| 英雄伝説X |
英雄伝説X「海の檻歌」 |
| ザナドゥ |
完全復刻版ザナドゥ |
| ソーサリアン |
ソーサリアンオリジナル/フォーエバー |
| ツヴァイ!! |
ツヴァイ!! |
| 西風の狂詩曲 |
西風の狂詩曲 |
| ブランディッシュ4 |
ブランディッシュ4眠れる神の塔 |
| モナークモナーク |
みんなのモナモナ1、2、3 |
| ロードモナーク |
みんなのローモナ1、2、3 |
*9月27日発売予定
このリストは、8月30日現在のものです。赤字のタイトルは下項で紹介しています。 |
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PCゲームメーカー列伝
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日本ファルコム 加藤正幸会長
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| PCが「マイコン」と呼ばれていた黎明期。その当時から変わらずにPCゲーム一筋を貫いているゲームメーカーは少ない。その老舗PCゲームメーカー「日本ファルコム」を率いて20年以上になる、加藤正幸会長にPCゲームへの想いを聞いた。
文/加藤久人 写真/島崎英俊 |
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一台のアップルUとの出会いからすべてははじまった |
日本ファルコムの歴史は、立川に出来た一軒のパソコンショップの誕生まで遡ることができる。現会長の加藤正幸氏が、これまで勤めていた自動車会社を脱サラし、個人でシステムエンジニアリングの仕事を受けながら、パソコンショップを作ったのだ。きっかけはアップルUとの出会いがあったからだという。
加藤会長:「それまでいた会社で汎用機のプログラムをやっていたんです。今で言うSEですね。その会社で、東南アジアに駐在していた頃にアップルUに出会った。まさに衝撃的でしたね。コンピュータで色を出す。その頃、僕がいじっていたコンピュータは、巨大で何億円もするくせに、色も出なければキーボードもない。早速アップルUを買い込んで、いろいろやってみたんだけど、仕事でコンピュータをやってるわけだから、アップルUは遊び専門にしようと思ったんですね。当時、5歳の子供といっしょに、ゲームをしたりして遊んでいた。当時まだ創刊して間もないコンピュータ雑誌の『アスキー』のプログラムを打ち込んだり。そういう雑誌にプログラムを発表してるのもみんなアマチュアなんですよ。でも、相当に複雑なことをやっている。僕も、息子に頼まれてもっと弾が出るようにとか、プログラムを改造したりするんだけど、これが結構複雑で。アマチュアのレベルはこんなになっているんだって、驚きでしたよね。で、当時僕がやっていたオーダーメイドのプログラム作りよりも、直接エンドユーザーに向けてソフトを売るビジネスに魅力を感じ始めたんですね。」
時間をかけて、自分たちが遊びたいゲームを作る |
「手始めにショップを作る」これが加藤氏の戦略だった。81年のことである。当時のパソコンショップは、いわばマニアのたまり場、アマチュアプログラマーのサロンのような場所だった。ゲーム作りがアマチュア中心で動いていたこともあり、ショップからいい人材を集めることができるのではないか、と考えたのである。事実その通りになった。常連が持ち込んだゲームを、ほかの常連や加藤氏らがブラッシュアップして、82年、83年にアドベンチャーゲームやRPGを数タイトル発売している。だが、日本ファルコムの名を日本中に知らしめることになるのは、84年に発売された『デーモンズリング』というアドベンチャーゲームと、同年末に発売された『ドラゴンスレイヤー』というアクションRPGだった。
加藤会長:「アドベンチャーゲームの『デーモンズリング』は当時としては画期的な手法を取っていました。当時のグラフィックスというは、描画の時にユーザーの見ている前で輪郭が描かれ、それに色を塗っていくという状態だった。それを、グラフィックスを一度見えないところで描いておいて、圧縮し一気に展開するという手法を取ったんですよ。うちの作品以降当たり前になった手法なんですけどね。うちはそういう地味なところに力を使う傾向があるんですね。自分が納得できるゲーム、自分が遊びたくなるゲームじゃないと、作りたくない。
『ドラゴンスレイヤー』はまさに、そんなゲームでしたね。プロみたいにしっかり仕様書作って、その通りに作るんじゃなくて、感性というか、感覚で、操作感、手触りを確かめながら作っていく。試行錯誤しながら、微妙なバランスにたどり着く。『ドラゴンスレイヤー』の発展形である『ザナドゥ』でも、色数を大幅に落として、その分キャラクターの動きや、操作感を重視した作りにしたのです。」

△汎用機の圧縮・伸張の技術を応用し、革新的な画面表示を行ったアドベンチャーゲーム『デーモンズリング』。
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△RPGといえば『ウィザードリィ』型が全盛だった時代に、アクションRPGという言葉を生み出した『ドラゴンスレイヤー』。 |
1ドット単位の細部へのこだわりが生んだベストセラー |
日本ファルコムに限らず、日本中のPCゲームの中で、まさに金字塔を打ち立てた『ザナドゥ』が85年に登場する。全機種合わせて40万本を国内で売り上げたというのは、PCゲームでは、空前にして絶後のことである(この記録は未だに破られていない)。PCゲーム誌の人気ゲームランキングでは10ヶ月連続1位を記録した。日本ファルコム時代の到来である。『ザナドゥ』をはじめとした「ドラゴンスレイヤー」シリーズのほか、ストーリー重視で比較的簡単にプレイできる新しいタイプのRPG『イース』も大ヒット、日本ファルコムは押しも押されもせぬPCゲームメーカーのナンバーワンに輝いたのである。日本ファルコムでは全機種対応を打ち出していたので、ほぼ毎月、タイトルがリリースされていた。そのどれもが、空前の大ヒットを記録していたのである。
『ザナドゥ』や『イース』シリーズの大ヒットは、ゲームそのものの面白さやキャラクターの魅力もあるのだが、その底にあるのは日本ファルコムの製品作りに貫かれている細部へのこだわり、徹底した作り込みがあったことは特筆すべきだろう。3頭身キャラクターとはいえ、1ドットにこだわった作り込みが、あたかも表情があるような錯覚を呼び起こす。また、当時はキーボードのテンキーでキャラクターを動かすのがポピュラーだったが、そのテンキー反応の敏感さ、キャラクターの動きのスピードといった言葉では言い表せない微妙なタイミング。そうした細部へのこだわりが、プレイヤーがゲームの世界へ没入するのを助けたり、シナリオをより説得力のあるものにしてくれるのである。
新しいもの好き、でも流行には振り回されない |
名実共に、PCゲーム界の雄となった日本ファルコムだが、ゲーム機への取り組みに関しては非常に消極的との印象が強い。同じようにPCゲームでスタートしたコーエーやスクウェアがいち早くゲーム機でタイトルを発表し始めたのに対して、日本ファルコムは自社ではゲーム機への移植を行わずライセンス供与するという形がほとんどだった。自社ブランドではわずかに、PCエンジンなどへの移植が見られる程度だ。
加藤会長:「消極的というわけではないんだけど、PCとゲーム機ではゲームの質も変わらざるを得ないし、ビジネスのスタイルも大きく違ってくる。ゲーム機をやる以上はトップを狙いたいし、そうするとスタッフを10倍から100倍にしなくてはならない。ようするに、やるからにはどっぷり浸からないとだめなんですね。そこまで浸かる気はなかったということですね。
でも、これじゃらは自社内の体制も含めて、ゲーム機市場へも製品を投入していくことになると思いますよ。オンラインゲームに関しても、やらないのか? とよく言われるんですが、MMORPG(Massively
Multiplayer Online Role Playing
Game)がすべてだとは思っていないのです。実際、MMORPGで採算がとれているタイトルがどれぐらいあるんだろうって思うんですね。オンラインという言葉では『VM
JAPAN』だってオンラインたいせんが出来るし、現在もオンライン対応のRPGは開発中ですしね。
要するに、今の流行がどうのというよりも、それを使ってうちなら何ができるのか、それで続けていけるのか?そういったことを吟味してからじゃないとうちは動かない。3Dだって、ずっと前からアンケートなんかに3Dのゲームを作ってくれって言われ続けて、最近では逆に3Dのゲームは面白くないから2Dで作り続けてくれ、と言われるようになってきた。そんな時期に、うちは3Dで作り始めるんですよ。うちのキャラクターは、3Dでは描きにくいから今まで手を出さなかったのですが、それもようやく解決して、これから出るゲームは全て3Dで作ります。その方が表現力や開発の効率が高まるから、という理由でね。」
パッケージのデザインまで手がける職人気質 |
「動かざること山のごとし」を貫きながら「疾きこと火のごとく」。それが日本ファルコムの業界における独特なスタンスを生み出している。新しいことを拒絶しているわけではない。メディアにCD-ROMを使い始めたのも早いし、DVD-ROMを使い始めたのも早かった。現在では一つのゲームで、DVD-ROM版の占める割合が40パーセントを超えているという。これは業界では異例のことだとか。また、インターネット通販も、インターネット人口がまだまだ少なかった96年から開始している。現在では、総売上の20パーセントがインターネット通販だという。
加藤会長:「DVDを万単位で売っているのはうちだけだと思いますよ。ゲーム自体は同じだけど、DVDの方が容量が大きいので音楽などのサンプリングレートが高いんですね。ディティールにこだわるお客さんが多いから、そういうところでDVDが支持されているんでしょうね。パッケージなんかも凝りまくってますからね。」
といって見せてくれたのが、『完全復刻版ザナドゥ』のパッケージ。85年、つまり17年前のパッケージをそのまま、完全な形で再現しているのだ。当時のPCゲームでよく使われていた、やわらかいビニール製のパッケージ、フロストのかかった表面加工。すべてが昔のまま。当然、現在は使っていない材料ばかりで、コストも跳ね上がることが予想されるが、これはお客さんへのサービスという。昔を知っている人には懐かしいはず、という思いと、新しいユーザーには新鮮な驚きを与えたい。そしてもちろん、製作者側の遊び心も。とにかく、日本ファルコムの人たちは会長の加藤氏をはじめとして、もの作りが好きなのである。パッケージや広告、マニュアルの原稿作りやデザインまで全てが内製でまかなっているのでは、数あるソフトメーカーの中で日本ファルコムくらいだろう。
「自分のやりたいこと(デザイン)をお金払って人に頼んでどうする」というのが加藤氏の言い分。
「うちの社員は、受付や事務をやっている女の子もHTMLのタグぐらいは打ち込める。制作に直接携わっていない社員も何らかの形で制作に関われる仕組みになっている」のである。
パッケージに凝りすぎるあまり、『ツヴァイ!!』のパッケージでは思わぬ誤算も。中箱まで印刷し、そこにおまけや分厚いマニュアルなど重いものを入れたおかげで、中箱が一部破損するというクレームが相次いだのである。表面からは見えない部分である中箱など、気にしない人も多いのでは?と思うのだがファルコムファンはそうではなかった。少し破れているだけでも交換希望が相次いだという。それに対し、日本ファルコムは要求があれば全て取り替えるという方針で臨んだ。おかげで、中箱だけは現在でも大量の在庫を抱えているのだとか。この記事を読まれた方で、『ツヴァイ!!』の中箱が破れているという人は、現在でも交換に応じているとのことなので、連絡を取ってみたらいかがだろう。

△パッケージデザインには、とことんこだわるという。昔のパッケージを再現した『完全復刻版ザナドゥ』(右)。『ツヴァイ!!』の海外版は巨大サイズ(中央)。最新作『VM
JAPAN』では、筆文字のロゴにこだわったとか。
次世代に受け継がれていくファルコムイズム |
一見順風満帆に見える日本ファルコムの航跡だが、ピンチと呼べる瞬間がなかったわけではない。『ソーサリアン』、『イース』のメインプログラマーの相次ぐ離脱という危機を迎えたことがある。しかし、その時も新作リリースのペースが落ちることはなかった。それどころか、シリーズ作品を越えるようなオリジナルタイトルが続々とリリースされていったのである。スタープログラマーの陰に隠れて目立つことはなかったが、若手が着々と力をつけてきた何よりの証拠である。
そして、ファルコム作品が好きでファルコムに入ってくるプログラマーやデザイナーが多いというのも同社の特色。打ち合わせでは、まだ新入社員と呼べるような若手の口から「ファルコムの作品として恥ずかしいものは出せない」とか「ファルコムだから、ここまでやらなくては」といった言葉が飛び出すのだという。
現在、36名の開発社員で、なんと9つのプロジェクトが動いているという。約半数を動かしているプロジェクトもあれば、たった一人のプロジェクトも存在するのだそうだ。スタッフを、開発の段階に応じて流動的に動かすというスタイルもファルコム独自のもの。たった36名のスタッフが2倍にも3倍にも匹敵するほどの力を発揮する事ができるのも、もの作りにかけるファルコムイズムが浸透しているから。『イースT・U』のエターナル化(現在のXP対応版)も、そうしたもの作りへの愛が製品に結実した企画だ。
加藤会長:「ゲームを作っているときは、それこそ100%、120%の力で作っている。でも、最後にできあがったときには、いろいろとあらが見えてくる。ずっとつきあっているし、作っているうちに目が肥えてくるから、当然といえば当然なんだけど、発売する頃にはもう一度最初から作り直したい、という気分になるものなんですよ。でも、実際にはそれは出来ない。それを実現しているのが今やっているエターナル化なんです。細部にわたるまでブラッシュアップして、それこそ永遠に残せるようなものを作っているんです。そんなパワーがあるんなら新しいもの作れとも言われるんですけどね。」
と笑う加藤氏が率いるファルコム軍団の快進撃はまだまだ止むことはなさそうである。
(→)現在の代表取締役社長は、山崎伸治氏(右)。会長職になったからといって、もの作りの前線から引退したわけではなく、肩書きは「会長兼制作総監督」。まだまだ、現役なのだ。将来は、上場を目指すという。 |
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ダンジョン型RPGからストーリー重視のRPGへ、国産RPGを方向変換させた傑作。
『イース』シリーズ |
感情移入できるキャラクターにプレイヤーは夢中 |
アクションRPGの先駆けとして登場し、シンプルな操作性と奥深く丁寧なシナリオ、抜群の存在感を示すキャラクターたちにより、瞬く間に当時のユーザーの心を捕えた作品が、この『イース』だ。とりわけ、ストーリーにおけるキャラクターの表現は秀逸で、フィーナ、レア、リリアといった、美少女キャラクターの人気は絶大だった。このキャラクター性をいかしたシナリオとストーリーのバランスが、今なお、多くのファンの支持を受ける理由である。また、当時はヘビーユーザー向けのバランスが一般的だった中で、ライトユーザー向けに調整されたゲームバランスだったことが、その後のゲーム機への移植へとつながった。
『イース』のゲームシステムは、敵を攻撃する場合でも、対象のキャラクターにぶつかるだけというもの。複雑で面倒な操作をすることもなく、誰でも楽しめる。そして、アニメーションを多用したグラフィックスがストーリーを盛り上げるのだ。もっとも、最初に武器や防具を買って、装備してやらないと一瞬でゲームオーバーになってしまうのであるが・・・・・・。
圧倒的な支持を受けて、ゲームミュージックブームを巻き起こした |
日本ファルコムの作品を語る上で、ストーリーやゲームシステムと共に挙げられるのが、サウンドである。とりわけ『イース』のサウンド派、FM音源を多用したロック調のハイテンポでビート強めの曲をイース節というくらいに、日本ファルコムのサウンドを支える柱となっている。とはいえ、それがイースのサウンドの全てではない。イースのサウンドの真価を語るには、いくつものサントラCDとして存在する膨大なアレンジについて、言及する必要があるのだ。羽田健太郎編曲、オーケストラ生演奏による『交響曲イース』や、近年の流行にあわせた『イースヒーリング』など、それぞれに特徴あるアレンジで、いずれも一聴の価値がある。また、ボーカルアレンジが多いのも特徴。このアレンジのボーカルは、新居昭乃、平野文らが担当していた。
PCゲームの枠を越え、大きく広がる「イース」ワールド |
記憶に残る日本ファルコムのタイトルを1本挙げるとしたら、誰もが『イース』を挙げるだろう。なぜなら、『イース』シリーズは、PCゲームというカテゴリーを越えて、各種ゲーム機への移植や完全オリジナルの続編が発売されたため、多くのゲームファンの知るところとなったからだ。そして、小説やコミックなどにメディアミックス展開され、オリジナルテーブルトークRPGにもなっている。さらに、2期11話に及ぶOVAが制作されるなど、PCゲームという枠を越え、国産ゲームを代表するシリーズと呼ぶにふさわしい存在と言えるだろう。
その『イース』も初めて世に送り出されて、早15年。リメイクされた『XP対応イース完全版』、『XP対応イースU完全版』で、改めてストーリーの完成度の高さと世界観の美しさを再確認できる。かつての驚きを堪能しながら、2003年にも発売と噂されている、3Dになったアドルの新たな冒険を心待ちにしよう。
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ダンジョン型RPGの究極。大量のシナリオで繰り返しプレイできる中毒性が魅力。
『ソーサリアン』シリーズ |
いくつもの追加シナリオで広がっていった世界 |
『イース』と並び賞される日本ファルコムのヒット作といえば『ソーサリアン』である。その最大の特徴は、何といっても追加シナリオのシステムを採用していたことだろう。『ザナドゥ』で好評だった追加シナリオを、さらに突き詰めたのが『ソーサリアン』のスタイルだ。もとは『ドラゴンスレイヤー』シリーズの5作目として発売されたタイトルだったが、『ソーサリアン』は追加シナリオという形式を選択することにより、それまでのゲームとは全く異なる展開を見せる事になる。主人公キャラクターに年齢による寿命をもうけて、何世代にもわたって引き継いでいくことで、一つの歴史の中に身を置いている感覚を味わうことができるのだ。追加されるシナリオごとに世界も広がり、多くのキャラクターが生まれ、物語が進んでいく。どのシナリオをとってみても、それぞれに、そのシナリオがベストだというファンがついていることからも、『ソーサリアン』の底力を感じ取れるのではないだろうか。
当時のゲーマーの魂を吸い続けた難易度の高さ |
今でも伝説として語り継がれるのが、『ソーサリアン』の難易度の高さである。いったいどれほどの猛者が『ソーサリアン』に挑み、そして返り討ちにあっただろう。その難度は、現在のプレイヤーから見れば、クリアさせないことを目的としているのではないか、とうがった見方をしたくなるほどである。だが、この難易度こそが『ソーサリアン』の魅力だ。何度挑戦しても勝てなかった相手を、自らを鍛え、知恵を絞り乗り越えていく瞬間。この努力と勝利こそが、『ソーサリアン』の醍醐味である。パズル的なギミック、魔法生成と成長・・・・・・。キャラクターの設定と成長、時間の概念、職業の選択など、そこには当時のRPGにはなかった試みがなされていた。そのうえ、成長によるスキルのバランスが非常にシビアで、何も考えずに力押しするタイプにしてしまうと、トビラのトラップに引っかかり、器用さを追求すると、今度は単純な力が足りなくなって先に進めなくなる、という具合である。悩んで時間をつぶすと寿命が尽きる。このジレンマの先に、恍惚の世界が待っているのである。
ソーサリアンを語るキーワードは”ボリューム” |
『ソーサリアン』の特徴を一言で言い表すなら、それは”量”である。それも半端な量ではない。当時のプレイ時間で計るなら、どれも1本分と考えられるサイズのシナリオが15本パッケージされているのだ。もちろん特徴はそれだけではない。魔法精製のシステムも、七つの星を組み合わせて覚える120種の魔法が存在しており、5つのハーブを組み合わせて作る31種の薬草が存在する。職業に至っては60種類が存在するのだ。また、サウンドも一つのゲームに60曲用意されていたのだから圧巻だ。
また、『ソーサリアン』の基本シナリオは、機種ごとにわかりやすい形で変更点が存在(シナリオの構成やサウンドなど)しており、同じモノは存在しない。更に追加シナリオとして、何本ものシナリオがあった。
ウィンドウズでプレイするには、『ソーサリアンフォーエバー』と、『ソーサリアンオリジナル』がある。
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対戦が楽しいストラテジーゲーム。最新作は、インターネットでプレイするのも楽しい。
『ヴァンテージ・マスター』シリーズ |
日本ファルコム最新作は、戦略性あふれるストラテジーゲーム |
97年、日本ファルコム初の対戦要素を持ったストラテジーゲームとして登場し、その圧倒的な奥の深さで、瞬く間にユーザーの心をつかんだ『ヴァンテージ・マスター』。そのシステムを使って、ストーリー性を高め、和の世界観で作り上げたのが、6月に発売された『VM
JAPAN』である。操作方法やシステムは非常にシンプルで、それぞれ特徴の異なる8人の幻魔使いの中から一人をチョイス。あとは、キャラクターを移動させて魔晶石を確保しつつ、状況に合わせて幻魔を召喚し、相手の幻魔使いのHPを0にするだけである。ストーリーに沿って戦ううちに、召喚できる幻魔や使用可能な術が増え、自然に戦術の幅が広がっていくのである。シナリオが進むと、戦いは力押しの一手では進まなくなる。そのときに相手との間で行われる駆け引き・・・・・・これこそが『VM
JAPAN』の魅力である。CPUとの対戦でゲームのコツを掴んだら、ぜひともネット対戦に参加して欲しい。
プレイヤーに合わせて変えられる難易度 |
『VM
JAPAN』を語る上で欠かせないのが、難易度ごとのバランスの妙だ。ゲームのチュートリアルを兼ねている「ビギナー」や「イージー」では、キャラクターごとの差異はあれど、力押しで最後まで進むことが出来る。お気に入りの幻魔を使って進んでいく、ある種のシミュレーションRPGのようなゲームとして楽しむことができるだろう。だが、「ノーマル」になると、今までの力押しが通じなくなってしまうのだ。それぞれの幻魔の特徴を把握して、キャラクターの性質と戦況に応じた戦略が必要になってくるのである。そのバランスはシビアで、骨太なストラテジーゲームが好きな人は、間違いなく満足するだろう。それを超える難度を誇るのが、「エキスパート」である。これは、求道者的な忍耐力を必要とする、ある種の詰め碁といえるゲームである。どこに移動するか?どの幻魔をどのタイミングで召喚するか?それらがすべてミス無く要求される、まさに絶妙な難易度である。このある種のマゾヒズムにも通じるゲームバランスの先には、クリアしたあとのエクスタシーが待っている。
幻魔使いの戦いは、より高い次元へ! |
9月27日に『VM
JAPANパワーアップキット〜富嶽幻遊記〜』が発売される。これにより、新しく各属性が1体ずつ、合計4体の幻魔が新たに加わることになる。またマップも9種類が新たに加わり、これまでとはひと味違った戦いが繰り広げられることになるだろう。さらに既存のマップも全面リニューアルされ、前作での戦いとは異なる戦略が求められることになる。もちろん、新規参入の幻魔使いも登場する。完全に新キャラとして登場するのは4人の幻魔使いを含めて10人だ。それぞれにクセのありそうなキャラクターで、どのような戦法を得意とするのか、楽しみなところである。また、ゲストキャラとして、ダルク=ファクト(ナイトメア)、ドーラ=ドロン(ソーサレス)、ピュラー(マジシャン)、リリア(村娘)の4人も確認されている。(残る二人は現在のところ未公開)。幻魔使いが追加されれば、当然、術も追加される。これにトーナメントモードとしう新モードを加えて、新しい次元へと進化する『VM
JAPAN』。無限に広がる駆け引きの世界を体験してみてはいかがだろう?
国産ゲームの原点。ゲームファンの聖典! |
国産PCゲーム史上最高販売本数、40万本の金字塔を打ち立てた『ザナドゥ』。多くのゲームクリエイターの魂に根ざす名作中の名作である。自由度の高いキャラクターメイキングと成長をシステムの軸に、自由度の高い冒険と難易度の高いパズルが同居している、遊び応えのあるゲームだ。
その『ザナドゥ』がかつての姿のままに、再び我々の前に現れた。その名も『完全復刻版ザナドゥ』。パッケージやマニュアルまでもが85年当時の素材で復刻されたのだ。できることは驚くほどにシンプル。だが、その難易度は目を見張るほど高い。現在の主流である、誰でもクリアすることの出来るストーリー重視のRPGではなく、ひたすらにストイックにゲームに挑み、クリアする事を勲章とするアクションRPGの原点と言えるだろう。ゲームをクリアすることへの感動を求めて、この機に『ザナドゥ』に挑戦してみよう。
日本ファルコムが誇る本格RPGシリーズ |
アクションRPGが主流だった日本ファルコムにおいて、ゲーム機のRPGの流れを汲んだコマンド選択型RPGが『英雄伝説』シリーズだ。このシリーズには、2つのシリーズ内シリーズが存在する。一つは、異世界『イセルハーサ』を舞台としたシリーズ、もう一方が、『ガガーブ・トリロジー』と呼ばれる作品群である。
イセルハーサを舞台としたシリーズは、国を追われた王子セリオスが、仲間とともに戦う1作目『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』と、その子アトラスが冒険する2作目『ドラゴンスレイヤー英雄伝説U』からなっている。ウィンドウズ版では、このうち1作目が『新英雄伝説』というタイトルで発売されている。
一方、『白き魔女』、『朱紅い雫』、『海の檻歌』からなるガガーブトリロジーは、高低差のあるマップを採用したリアルタイムバトルである。日本ファルコムの作品の中でも特にストーリー性が高く、根強いファンを抱えるシリーズである。
ファン待望の日本ファルコムの新シリーズ!? |
2001年冬、2年ぶりに完全新作タイトルが発表された。日本ファルコムの魂、アクションRPGの新機軸を謳ったタイトルである。それまでのファルコム色を払拭するかのような、メルヘンチックに仕上げられた世界観。ただの体当たりではない攻撃方法に、コンボの概念、そして経験値によらない成長方法と、新しいシステムを採用しているのが特徴だ。
だが、このメルヘンチックな見た目に騙されてはいけない。この『ツヴァイ!!』は、実に奥の深いゲームなのである。単純にストーリーを追っていくだけなら、レベル上げを怠りさえしなければ、初心者でもクリアーできるだろう。しかし、アイテム・キャラ図鑑、ダンジョンクリアデータなどの空白を埋めるとなると、難易度は途端に跳ね上がる。また、各種のミニゲームやダメージを受けた回数から算出されるランキングなど、やりこみ派のプレイヤーを唸らせるのに十分すぎるほどの仕掛けも施されている。
Last Update 2002/09/10 17:42:28
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