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       【OVAイース・ライナーノーツ&設定資料集】

 


OVAイース・ライナーノーツ&設定資料集


CONTENTS

脚本・早川 正(OVAイースについて)

■OVAイース・設定資料集
OVAイース・ストーリー
イース相関図
コンセプトデザイン(キャラ、小道具、建築物、美術)

■OVAイース・ライナー
イースの謎とは? 監督・渡部 高志
音楽監督として 音楽監督・藤澤 道雄
アドルの旅を見守って・・・・・・ キングレコード・境 富士雄
心の中のアドルに捧ぐ 日本ファルコム企画部編集・松前 俊邦
OVAイース不思議・疑問・解明編

OVAイース・スタッフクレジット


 最初の『ファルコム・スペシャル・ボックス’89』が発売され、中でも反響が大きくて好評だったのが、サラウンド・シアター・イースでした。ぜひ、今度は音だけでなく、アニメーションで見てみたい。全国からの要望に応えて企画が進められたのが、今回LDでリリースされたOVAイースです。
 オリジナルゲーム世界の要素を壊さないでOVAとして良いものを作りたい      
 OVAイースは媒体の異なるメディアミックスの典型的な命題を抱えた素材でした。
 ゲームに限らず、他の媒体からビデオ作品になったケースは沢山ありますが、OVAとして完成度を突き詰めれば、とかく名前だけのオリジナルになりがちで、ゲームファンを裏切ることになります。逆にゲームストーリーを追っていくだけでも物足りない。
 理想はやはり、もともとのイースのゲームファンの方たちが納得して、その上、OVAとしても完成している作品です。
 その結果、考え出されたのが、現在この作品に見るOVAイースシリーズのスタイルです。「序章」+「六冊の神官の書」のタイトルを付け、その文面に内容をシンクロさせるというもので、ゲームでいう「イースT」の部分をじっくりと七巻で作ろうということに落ち着いたわけです。この形は長編一本で限定されるつくりとは違い、各巻にテーマを持たせ、特色頒けができるという利点を持っています。巻によってはOVAオリジナル部分を効果的に発揮できますし、ゲームに忠実な部分を残したい場面では、極力ゲームユーザーに傾倒する作りを楽しむことが可能なわけです。テレビシリーズの構成に比べれば、若干変則的ですが、これも、この作品がOVAというメディアの可能性を示唆する試みとして理解していただければ幸いです。

                                                                  早川 正


O.V.A.イース・ストーリー

(スナップ画像を踏まえた解説ページはこちらです。あわせて参考にされてください。)

序章 PROLOGUE SCENARIO1
STORY
かつて銀の採掘で栄えた島国エステリア。その国も今は変わり果て、魔物の出没する呪われた国となっていた。海は嵐の結界で阻まれ、国交は断絶。エステリアは世界から孤立していた。そんなある日、燃えるような赤い髪と澄んだ瞳をもった少年が対岸の港町プロマロックに辿り着いた。彼の名はアドル=クリスティン。冒険に魅せられ、エステリアに渡るためにこの港に訪れたのだ。港の親方ノートンの授けで嵐の結界に挑戦するアドル。しかし、小舟はもろくも砕け散り、アドルは嵐の海に投げ出される。気絶した意識の中で、美しい少女が彼の名を呼んでいた・・・・・・。
アドルの意識が戻ったのは、エステリアの城塞都市ミネアの病院だった。ミネアは強固な城壁で守られ、自衛団を組織し、エステリアの人々の最後の砦だった。
占い師サラの存在を知らされたアドルは彼女を訪ねる。サラはエステリアはかつて「イース」と呼ばれた理想郷だったと語り、今、エステリアを襲う災いも、その時代から予見されていたものだと語った。そして熱望した勇者こそがアドルだと熱く語る。サラの言葉に戸惑うアドルだが、自らの意思でエステリアの謎に挑もうと決意するのだった。
 
ハダルの章 HUDALLE SCENARIO2
昔、イースはクレリアという金属を生み出した。サルモンの神殿はその繁栄ぶりを示していた。しかし、突然の災いが訪れた・・・・・・。この国は僅かな領土しかない島国でありながら、クレリアの力のおかげで栄華を誇った。だが、繁栄の影に魔は育ち、人間の驕りの中に悪は生まれた。埋めつくすほど国中に咲き乱れていた芳しきセルセタも、大地とともに焼き払われた。この大地には花一輪の希望もないということか・・・・・・。

STORY
サラにクリスタルを渡されたアドルは、ジェバに会うために、ゼピック村を目指す。魔物の群がる草原。アドルの前に広がる廃墟。魔物に滅ぼされたラスティン採掘坑の村だ。吟遊詩人ルタ=ジェンマとの出会い。ルタは魔物と銀の関係をアドルに語った。そしてゼピック村へ。
その夜、ルタから不思議な詩を聞かされる。その詩には悲しみに満ちたイースの歴史が語られていた。
翌日、ジェバの家を訪れたアドルは神官たちの残した六冊の書のことを聞かされる。六冊の書の謎。アドルの使命とは?イースの書を求めてサルモンの神殿に踏み入るアドル。そこには幻影で見た少女が捕らえられていた。不気味にレリーフが浮かび上がり、アドルを阻む巨大な魔物となる。壮絶な戦いの末、アドルは少女を救出し、一冊目のイースの書「ハダルの書」を得る。
 
トバの章 TOBA SCENARIO3
イースは二人の女神と六人の神官によって治められた。
女神は我々の生き甲斐であり、このイースの象徴でもあった・・・・・・。
一人は秩序、一人は自由・・・・・・。
もし、その二つのどちらかでも失えば、いかに、我ら神官が国のために働こうとも、民たちを繁栄に導くことはできなかっただろう・・・・・・。もっとも強い力は、力なき力であり、我々は二人の女神から、それは愛だと知らされた・・・・・・。


STORY
神殿から救い出したフィーナは記憶を失っていた。ゼピック村のジェバのもと、平和な時間を過ごすアドルとフィーナ。その頃、城壁都市ミネアでは、魔軍の罠がすすめられていた。占い師サラを狙う二人の魔法使い。ミネアに急ぐアドル。ダレスとサラの静かなる対決。ミネアに戻ったアドルが見たのは、彫像と化したサラの姿だった。深い悲しみと挫折。ミネアの人々の中傷が胸を突き刺す。
伝説の勇者と呼ばれることを拒みながらも、僅かな優越感を覚えていたアドル。その心は揺らぎ、自らの愚かさを呪わずにはいられなかった。そのアドルの前に盗賊のゴーバンが姿を見せる。ゴーバンの激励に失いかけていた使命を呼び覚ますアドル。ゴーバンはサラから預かっていた「トバの章」をアドルに託した。
アドルはサラの彫像の前で、あらためて自分の使命を認識するのだった。
 
ダビーの章 DABIE SCENARIO4
イースを襲った災いについて話そう。
あいつは突然あらわれて町を襲った。
地下より吹き出した溶岩は野原を焼きつくし、我々はその中で逃げ惑った・・・・・・。
何がいけなかったのだ・・・・・・。
恵み多き国の光は突然閉ざされ、天地の異変が相次いだ。国中に魔物の気配がする・・・・・・。どうやら、クレリアに原因の一端があるらしい・・・・・・。
我々は光とどかぬ地中にそれを封じる。
新たなる希望の光のために・・・・・・。


STORY
ラスティン村からの避難民の一人、レアは何かに憑かれたようにサラの水晶玉を凝視していた。レアはサラの残した水晶玉が廃坑を示していることをアドルに告げた。かつて銀の採掘で栄えたラスティン鉱山。そこは見る影もなく、今は魔物の巣窟と成り果てている。水晶玉の啓示を手掛かりに廃坑深く侵入するアドルとドギ。深まる銀の謎。レアの求める銀のハーモニカとは?一方、ダームの塔では伝説の勇者アドルの登場に、言い伝えがようやく現実となり始めたことを知る魔道師ダルク=ファクト。そして、サラを封じ、塔に戻ったダレスが魔軍の新たなる攻略を練る。
計らずもサラの使命を引き継いだレアは何者か?地下神殿でバジュリオンとの戦いの末、「ダビーの書」と銀のハーモニカを得たアドル。レアがハーモニカを奏でる時、また一つ言い伝えは現実となるのだった。
 
メサの章 MESSA SCENARIO5
我々は遂にサルモンの神殿に追い詰められた。巨大な魔物が手下を従えて迫ってくる・・・・・・。
時が欲しい。
災いの狂気から逃れても、分断された民たちは、悲しみの日々を送らねばならぬだろう・・・・・・。
しかし、時の可能性は救世主の望みも映し出す。
いつの日か、ともに暮らせる日がくることを信じて、プレシェスに最後の希望を委ねる。それが黒い真珠を我々が使う、最後の仕事となるだろう・・・・・・。

STORY
銀のハーモニカの調べに覚醒したレアとフィーナ。フィーナの心は女神と人間との感情の狭間に揺れていた。魔物に捕まったルタ。不敵にもアドルを罠に誘うダルク=ファクト。そして伝説の巨木ロダはアドルを呼んだ。常に歴史の傍観者として大地に根付き、二人の女神に忠誠を誓ったロダの木。アドルはその懐でイースの歴史を見せられる。ロダは女神から預かっていた最後のクレリアの装備をアドルに授ける。アドルは遂にクレリアの剣士となった。その頃、ミネアではファクトのもくろみどおり自衛団解散の動きが持ち上がる。ファクトは一時追撃を止め、ミネアに大攻勢をかけるため、着々と魔軍を鋳造していたのだ。廃墟と化したメサの拝殿でアドルを待ち受ける罠。アドルの剣が炸裂する。ピクティモスを倒し「メサの書」を得るアドル。いよいよダームの塔にのりこむ時がきた。
 
ジェンマの章 GEMMA SCENARIO6
あいつが魔物を引きつれて迫ってくる。人々がその恐怖に怯える中、女神が我々の前から姿を消した。それ以来、女神の姿を見たことがない・・・・・・。我々は女神に見捨てられたのか。いや、そんなことはありえない。そうだ、我が家系に伝わる聖なるアミュレットがある。透き通るように青い金属でできた女神から託された品だ。これには魔物が仕掛けた呪いを打ち破る力がある。これで暫くは時間が稼げるはずだ。知恵を使え、手段はある・・・・・・。

STORY
黒い真珠に女神の反応を感知されたレアとフィーナ。ダレスは女神に先制攻撃をかけた。間一髪でフィーナを救うレア。だが、レアはダレスの魔力に掴まりラドの塔に囚われる。アドルは盗賊ゴーバンとドギの協力を得てダームの塔に侵入。残るイースの書は二冊。ルタの持つジェンマの書と、ダルク=ファクトの持つファクトの書だ。ルタを探し塔内を駆けるアドルたち。襲いかかる魔物。鏡の部屋・・・・・・そして牢獄でのルタとの再会。アドルはルタからファクトの恐るべき計画を聞かされる。「ジェンマの書」を受け取るアドル。青い回廊の罠。呪いの彫像。数々のトラップに手をやくアドルたちを尻目に、魔軍の準備は整った。ダルク=ファクトの策略どおり亀裂の生じたミネアに向けて魔軍は迫る。
今、ファクトの野望に不吉な神官の言い伝えが再び成就されようとしていた。
 
ファクトの章 FACT SCENARIO7
再びあいつがあらわれた時のために、イースを結集した力をここに封じ込めておく。六冊を手にした者にその力が与えられ、その者こそ平和に導く指導者となるであろう・・・・・・。だが、この書を目にする者は、もう一度考えるがいい。力を行使する者は力に破れる。心を置き忘れた繁栄が、いかに虚しいものかを・・・・・・。
元凶と追求する者は、何を悪と定めるだろう・・・・・・。美しい宝玉の金属も、聖なる心があってのものだ・・・・・・。


STORY
過去の災いから始まり、現在をも予見したイースの書が、アドルの手によって揃おうとしていた。ようやくダームの塔の最上階に登る隠し扉を発見したアドルたち。突然光に包まれ消えるゴーバン、ドギ、ルタ。驚愕の中、ただ一人残されたアドルの耳にレアが囚われの身となっているとフィーナの声が聞こえた。理解を超えた幻聴に戸惑うアドル。一方、魔軍側も反目が広がりファクトに対するダレスの懐疑は頂点に達していた。独断でアドルの抹殺を決行するダレス。クリスタルの部屋で宿命の対決は始まった。獄塔のレアの運命は?ミネアは魔軍に滅ぼされるのか?遂に迎えるダルク=ファクトとの息詰まる対決。魔軍の将と成り果てた魔道師ファクトの真意とは?
イース最大の謎「黒い真珠」が異様な姿をあらわす時、全ての謎は新しい冒険への始まりにむけて、解き明かされる。

イース相関図


登場人物紹介



キャラクター相関図
クリックしますと、拡大画像が表示されます。
642*486Piexl,48.9KByte
アドル=クリスティン
若き冒険家。伝承に残る勇者としてエステリアの謎に挑む。イースは若干16歳の彼が初めて体験した大きな冒険。

フィーナ
イースの二人の女神の一人。記憶を失いサルモンの神殿に幽閉されていたところをアドルに救われる。その後はゼピック村のジェバと同居。人間の感情と女神の感情の狭間に揺れる。アドルを思う気持ちは隠し切れない。

レア
イースの二人の女神の一人。魔物に襲われたラスティン村からの避難民としてミネアへ。フィーナと同じく女神の記憶は失われているが、その封印を解く、銀のハーモニカが存在することだけは潜在意識の中にある。

ジェバ
神官トバの子孫。サラの叔母でゴーバンの母にあたる。アドルが神殿からフィーナを助け出したあと、フィーナを引き取る。アドルには厳しい対応を崩さなかったが、フィーナとの生活で見せた彼女のやさしさは忘れられない。

ルタ
神官ジェンマの子孫。ゼピック村の吟遊詩人であり、エステリア随一の知恵者。理論的に魔物と銀の関係を追求。剣士とは別の観点からエステリアの謎に迫る。

ルタの妻
「うちの人は魔物が出るというのに・・・・・・まるで夢遊病のように・・・・・・」と、いつも夫のルタを心配している。設定にはジョアンナという名前が付けられていた。

ゴーバン
神官トバの子孫。盗賊として人々から恐れられているが、実は魔物の情報を得るために行動する義賊だった。ドギと共にアドルに協力してダルク=ファクトの野望を阻む。

ドギ
壁をぶち破り、長剣を投げナイフのように扱う怪力の持ち主。ゴーバンとの関係は子分というより師弟関係に近い。人情に厚く、涙にもろい。この冒険をきっかけにアドルとの迷コンビは続くことになる。

サラ
神官トバの子孫。ミネアの女占い師。伝説の勇者を信じ、人々に疎まれながらもアドルの訪れを待っていた。不幸にしてダレスにより石化されるが、サラの意思は覚醒前のレアに引き継がれ、アドルを廃坑に導く。

スラフ
ミネアの自衛団。弓矢隊隊長。責任感はアドル以上。アドル同様に魔の元凶を突き止めたいと思っているが、町の防衛のため、ミネアを離れられないジレンマを持つ。

クラーゼ
ミネアの町医者。スラフの父。

ロダの木
イースの時代から大地に根を下ろす、心をもった巨木。女神から授かったクレリアの装備をアドルに渡し、イースの歴史を伝えた。

自衛団
出没する魔物を町から守るため、ミネアの町の人々が自主的に組織した防衛隊。同様にゼピック村にも警備隊がある。

ムラジ
ミネアの町長。町の建て直しのため、早々と自衛団の縮小を打ち出す。スラフとは反目する形となるが、彼もミネアを思う人だった。

ビクセン
プロマロックの宿屋の主人

ノートン
プロマロックの港の人足頭。アドルの志を見込み、エステリアに渡るための船を用意してくれた。最初の理解者。

[クレリアを取り巻く構造]

クレリアを中心に見る相関関係

 黒い真珠はイース誕生とともに、二人の女神によって与えられた宝玉であり、全ての魔法の源である。その宝玉の力を使い、六人の神官が古代錬金術で精製したのが魔法の銀クレリアである。
 しかし、クレリアが作られる過程で思いもかけない副作用が生じてしまった。余りにも完璧な「聖なる追求」は、クレリアの利点を引き出すとともに、作用のバランスを崩し、超常的分裂を招いた。静と動、明と暗、正と負・・・・・・。全ての相反する属性が分裂合体を起こしたのである。
 クレリアで作られた様々な品は、魔法の品としての利点を身につけていたが、負の属性は母体である黒い真珠に終結した。増殖作用を持つ宝玉を核に、魔の思念は増大する。それが魔が生まれた理由である。
 六人の神官たちはクレリアが魔の出現に関係していると判断し、その封印をはかった。集められるだけのクレリアの品々をラスティンの洞穴に集め、地中深くに封印した。
 だが、一度生まれてしまった魔は衰える事を知らない。神官たちは最後の手段として、黒い真珠とクレリアをとおざける策に出た。プレシェス山の山頂にあるサルモンの神殿の本殿ごと、その中枢に安置される黒い真珠を天空に昇らせたのである。その結果、イースは女神を失ったが地上は平和を取り戻した。六人の神官たちは狂気の歴史を繰り返さないためにも、記録を残すべきだと考えた。それがイースの六冊の本である。七百年の月日が流れ去りイースはエステリアと名を変えた。平和な生活の中で全ては忘れられ、神官たちが封印したクレリアは「銀」として再び採掘されるようになってしまった。鉱物として掘り出されたクレリアは、一瞬の繁栄をエステリアにもたらしたが、神官たちの危惧どおり魔の波長を黒い真珠に投げ掛けた。クレリアと黒い真珠は魔性の波長を投げ掛けあい、その力を強めていった。そして、その波長に感応した男が現れる。神官ファクトの子孫、ダルク=ファクトである。
 魔道師としての才能。「ファクトの書」の誘惑。愚かしい人間への幻滅が彼をダークサイドへと導いたのだ。

CONCEPT DESIGN(キャラクター/小道具/建築物/美術)

ITEM
イース世界には様々なアイテムが存在する。OVAではゲームに登場したアイテムをより効果的かつ有機的に使用するため、いくつかの変更がなされている。おもにゲーム進行の上で手形アイテムとして使われる「鍵」や命綱の「薬草」、パワーアップアイテムの「リング」などは惜しみながらも大幅に削除。ストーリーイベントに必要なアイテムが再考整理されている。ゴーバンの腕輪のようにOVAオリジナルアイテムも考案された。

サラの水晶玉
アドルが嵐の結界を越えてくるのを映しだしたサラの水晶玉。サラがダレスに石にされたあとも、ラスティン廃坑を示し、イースの所の存在を知らせた。

クリスタル
サラが勇者の印としてアドルに渡したクリスタル。サルモンの神殿に入る鍵でもあった。ジェノクレスとの戦いでは、アドルを救う鍵ともなった。

銀のハーモニカ
魔法の銀クレリアでできたハーモニカ。女神の記憶を回復させるアイテム。女神の自己封印はレアがハーモニカに触れることで開放される。レアが曲を奏でることで、フィーナも記憶を取り戻した。

ブルーアミュレット
ジェンマの家系に伝わるアミュレット。魔物の罠を無効にする力がある。レベルの低い魔物なら、近づくこともできない魔除けの作用もある。

力の腕輪
トバの家系に伝わるゴーバンの腕輪。女神の指示により、ブルーアミュレットと併用することで未知の力を発揮する。このアイテムに限りOVAオリジナル設定。


ARMOR
防具の強化はアドルにとって命にかかわる問題だ。ゲームでは魔物を倒したお金で防具や武器のランクを上げていたが、OVAでは設定上、ミネアの人々からチェーン・メイル、ドギからリフレックス、ロダの木からクレリアの鎧と三種類が採用された。

チェーン・メイル
一般には鎖を織り込んだ鎧だが、アドルが着用したものは、さらにその上から薄い鉄板を加工し、麻と革で幾重にも貼り合わせて強度を高めてある。まだ魔物との戦いに馴れていないアドルにとって、その防御力はありがたいが、重たいのが難点だった。

リフレックス
リフレックスとは反射を意味し、その名のとおり敵の攻撃を弾き返す防御力をもつ。チェーン・メイルに対し段違いに軽く、アドルの剣の上達に比例して、総合的に攻撃力を高めた。素材の金属は不明であるが、おそらく、クレリアを成分とした量産型の亜種と考えられている。

クレリアの鎧
魔法の銀クレリアで作られた伝説の鎧。その強度は装着した者の意思によって高められ、上限が無い。伝説の勇者があらわれた時のために、クレリアを自ら封印した歴史の中で、一式だけ残されていた品である。一般防御だけでなく、魔力による攻撃のダメージを半減させる力を持っている。ダレス、ダルク=ファクトなどの魔軍幹部に対し、唯一有効な防具といえるだろう。アドルを天空のイースにいざなう能力も、その一端に秘めていた。



クレリアの鎧


MONSTER
魔物のあふれるエステリア。OVAでは魔物の出没に混乱するミネアの人々の様子が克明に描かれているが、なんと魔物の登場シーンまでゲームに忠実に再現されている。草原にオークロット、カーロイド、リーボル。神殿ではウヌガン。廃坑ではグリエル、ウノス、ブレイザル。ダームの塔でゾマック、ノーマス、ボーディッシュ、リフリガンなど、その他のモンスターたちも、ミネア殲滅部隊として総出演している。

ニグティルガー
第二話登場。サルモンの神殿でフィーナを見張っていた百足の魔物。レリーフから浮かび上がる登場シーンは圧巻。ゲームそのもののアニメ化でゲームフリークを唸らせた。

ジェノクレス
第三話登場。ダレスとともにミネアに潜入した魔法使い。ダレスとの陽動作戦に魔軍の悪知恵を思い知らされた。イースでは珍しく人語を操るステージ・ボスだっただけに、一話で終わるには惜しいキャラだった。

バジュリオン
第四話登場。ラスティン廃坑の奥にある地下神殿でアドルたちと対決。「ゲームではコウモリに分散合体したのに・・・・・・」との声も聞こえるが、地下神殿の空間を強調した戦いはアニメならではの醍醐味十分。

ピクティモス
第五話登場。拝殿でアドルを襲った巨大蟷螂。ピクティモスの登場はOVAオリジナル設定でダームの塔から拝殿に変更。戦闘時間はシリーズ最長。終わってみればクレリアの剣で試し斬りされた気の毒な魔物だった。

コンスクラード
第六話登場。岩石の怪物。アニメ版としてデザインも一新。尻尾までついてさらに凶暴になった。ゲームとはひと味違ったコンビネーションバトルに「ソーサリアンみたい」の声も・・・・・・。ファルコムだからいいじゃないか。

ダレス
第三話から登場。魔軍の参謀。サラを石化した真犯人。イースUのキャラクターでありながら、その個性をかわれパートTからレギュラー出演。アドルとの対決は最終話。奴が知んでいないのは明白。再会が楽しみな相手だ。


キャラクター・小道具・建築物・美術
アニメーションを作るにあたり緻密に起こされた設定の数々は、それを見ているだけで世界観の広がりが感じられる。アドル、フィーナ、レアといったお馴染みのキャラクターはもとより、ゴーバンやスラフ、クラーゼなど、ゲームからOVAになるにあたって変更が加えられたキャラクターなどを見ると、スタッフの作品に対する意気込みが伝わる。小道具から建築物の随所まで備考を重ね構築された設定は、その世界に息づく生活感をキャラクターに与えている。また、背景もこだわりを見せ、同じ背景も時間別に数種類用意された。

ラフスケッチによる詳細設定はこちらを参考にされてください。



O.V.A.イース・ライナー

イースの謎とは? 監督 [渡部 高志]

 人後に落ちぬゲームフリークとは私の事で、ロールプレイングゲームはち〜と苦手だがシミュレーションは大得意。某社の『信〇の野望』なんてのは足かけ五年掛かりでプレイしているけどいまだに終わらん。才能ないのねオレって・・・・・・。おっともちろんイースはT・U・Vともプレイしていますよ。
 もっとも人手を借りて・・・というよりはほとんど脇で見ていたと言ったほうが正解だけど。いや〜面白かったですね。半キャラずらしでズバッと!画面じゃすぐ消えちゃう魔物も、「こいつは今、体液の海でのたうち回っている!」なんて想像をめぐらしたりしてね。
 そんな想像の世界をアニメーションで具体化するってのが仕事になったものだから、そこから先がもう地獄の苦しみでして、ああ昔はよかったと思うことしきり。ゲームの世界ではアドルはマイキャラで自分で操作して楽しめばよかったのだけど映像世界では自律した意思を持たせねばならない。キャラを牽引する強烈な動機が必要なわけです。イースTではアドルが勇者として自立することが行動動機だったはずですが果たして成功したのか?もしかしたらイースの壮大な歴史に押しつぶされ、運命に翻弄されたに過ぎないのか、・・・考えさせられるところです。録音スタジオで半ば冗談交じりに話題になったのですが、アドルはひょっとして最後まで二人の女神に騙されっぱなしだったのではと・・・。そういえばフィーナの正体をアドルは本人の口から直接聞かされていないぞ。そもそも地上(エステリア)の魔軍を討ち滅ぼした後、何故天空のイースに連れ去られねばならなかったのか?謎は深まるばかり・・・。そう、全て謎はイースUで解けるはずです。そうでなければ欲求不満がつのるばかり。
 未定のままです。イースUに続き・・・ますよね?そうなんです。イースTはイースUへの壮大な序章に過ぎないのです。雄大な物語の全貌が見えてきそうです。・・・いい予感がします。

音楽監督として [藤澤 道雄]

 カ、ン、ト、ク、なんて言うと、エ、ラ、ソ、ウ、なのですが、白状しますと「イース」から学んだ事のほうが、すごーく多かった気がしています。その学んだ点で一番大きな事を、皆様に分かって頂きたいために、今、これを書いています。
 今回はレーザー・ディスクとしての発売ですが「イース」のゲーム・ソフトは1987年、「イース」のオリジナル・ビデオ・アニメは、確か・・・・・・1989年の発売でした。それからずうっと考えていると!!ビデオが一巻、二巻、三巻、と増えて行けば行くほど考えさせられたこと!!今や、七巻「ファクトの章」が、1991年、つまり今年の9月に発売されて完結するのですが、考えさせる、学ばされる点で一番大きなことは、西洋に於けるオペラ、もっとはっきり言えばヴァーグナーのオペラが少し分かったこと。具体的に言えば「ニュールンベングのマイスタージンガー」や、「トリスタンとイゾルデ」・・・等等です。6、7時間もかかる彼のオペラですが、何故、そんな作品があるのか?
 料理に例えるのなら、オペラはフルコースのディナーだと分かったんです。それも、親しい人、本当に親しい人とのディナーなのだと分かったのでした。「そーめん」などをサラサラ食べて紙と木の家に住んでいた(現在はちょっと変化して来ましたね)ボク達にとっては、ヴァーグナーのオペラの問題はこれからのテーマでしょう。多分ね。そ・し・て、「イース」もオペラのようでした。生と死、冒険、愛、友情、希望、挑戦、復活、などが全部入っていて、それ等を表現しようと思えば、とっても時間が掛かりますよね。「イース・ビデオ」を全部見るだけでも4・5時間かかるでしょう。まして、それを全部作ることも時間が掛かります。・・・・・・こういった意味で、「イース・レーザー」までの道程はすべてオペラの製作、否、オペラだったのかも知れません。
 最後に、みなさまに報告したい事は、根本の「イース」の事です。パソコンとして世の中に出たのは1987年の6月のことでした。その作品は「日本ファルコム」から生まれました。最初は少年のような「イース」を今や、オペラのような、すごーく大きく立派な作品として発展出来たのはみなさまや、関係者の方々の力だと思っています。そのお手伝いをさせて頂き、ボクもとってもうれしくおもっております。
 「イース」はボクの心の中でも一生、光っているオペラなのです。「イースU」でもガンバリたいと思いますので、応援してくださいね。(*オペラ"Opera"はラテン語"Opus"「作品」の複数形です。)

アドルの旅を見守って・・・ キングレコード [境 富士雄]

 OVA「イース」の完結編第七話「ファクトの章」が発売されたのは今年の9月5日でした。第一話「序章」の発売からなんと1年10ヶ月もかかってしまったのです。(ビデオを買って頂いた方には何度も発売延期を繰り返し誠に申し訳ありませんでした。)
 とにかくダルク・ファクトと対決する迄のアドルの旅は実に多難の連続で幾度となく、くじけそうになったのですが皆様のご声援に励まされ、とにかくここまでやってこれました。
 途中、顔の形が変わる程多くの困難な出来事に出会いました。(例えばアドルの冒険を引っ張っていく”PLAYER”・・・じゃなくて”監督”があまりにも多い敵キャラにダウンして新しい”監督”と交代せざるを得なくなったりなど等。)アドルの顔があんなに変形する程、試練と苦難に満ちたこの旅もパワフルな新しい”監督”の登場によりそのエネルギーがアドルに注入され後半グーンと力強いものとなったことを、ずーっとアドルの冒険を見つめ応援して下さった皆様にはお分かり頂けた事と思っています。アドルの旅はまだまだ終わってはいません。
 経験値を上げ、エネルギーを充分に蓄えアドルはいつの日かまた新たな冒険に旅立つでしょう。そのときはまた応援して下さい。

心の中のアドルに捧ぐ 日本ファルコム企画部編集 [松前 俊邦]

 パソコンゲーム「イース」の最初のバージョンであるPC8801版とX1版が発売されたのは1987年6月26日の事でした。以来あらゆる機種に移植され家庭用のゲーム専用機にも広く発表されています。むしろ今のファンの方々の中にあってはPCエンジン版やファミコン版のほうが一般的なのかもしれません。そして世に出て四年もたった現在でも熱烈なファンの声がファルコムに届いています。もちろんその多くは続編を望む声です。アドルの未知なる冒険に思いを馳せての熱心な声だけに、その声に応えられる作品作りはクリアーしなければいけない課題がたくさん残されているわけなのですが・・・・・・。
 さて「イース」 の主人公であるアドルの冒険は、ゲームのプレイヤー自身の冒険でもあります。それだけにプレイヤーの数だけ物語があるともいえます。僕は「イース」の物語に触れるたびに、アドルはいったい何を求め、なにを心に描いて旅をしていたのだろうと考えてしまいます。みなさんも気が付いていると思いますが主人公アドルは、高貴な王家の血をひく者でも、勇敢なる戦士の末裔でもなく、すなわち実のところ選ばれた英雄ではなかったのです。アドルの願ったものは身近な人たちの幸せでした。その旅の途中で出会った困っている人を助けただけなのです。結果的にその積み重ねが世界を救うまでに至ったのでした。もちろん父親から譲り受けた類まれなる好奇心に加え、正しい物を見極めようとする目と心を持っていたことは確かです。こうやって映像作品として完成したアドルの冒険を見て感じるのは、映像の中のアドルが探し求めているものを自分たちも探しているのではないか。それはこの作品を見ている人の数だけ存在して、すでに自分たちの中にあるその存在に気がついていないだけなんじゃないかと、僕にはそんな風に思えてならないのです。・・・・・・ところで、アドルの”おかあさん”は、どんな人だったんでしょうね。

O.V.A.イース不思議・疑問・解明編

〇サラの呪文は日本語だった!?
序章でサラの言っている呪文は、逆さまにすると日本語になっている。「ルドアー」で怪しいと思った人は冴えている。続けると、「ルドアー、イコッテッヤ(イース)イメクハンジ、ビーハラサ・・・・・・」これをカッコ内のイースを取り、逆さまにすると「サラは美人薄命、やって来いアドル」となるのだ。

〇レアは自分に祈っていた!?
第四話「ダビーの章」でレアが教会に祈るシーンがあるが、あのシーンを見ておかしいと思った人は鋭い。女神の記憶を失っていたとは言え、レアは自分に祈っていたのだ。

〇ルタが捕まったのはワザとだった!?
魔物がうようよしている草原を平然と歩き回るルタ。奥さんが心配するのも当然だ。でも考えてみればブルーアミュレットを持っているのだから、それほど心配なかったのかも・・・・・・。するとダームの塔の牢に捕まったのは作戦?さすがは知恵を司る神官の子孫。ルタは侮れない人だったようだ。

〇消えた井戸の屋根の謎!?
ジェバの家の表にある井戸。その井戸の屋根が第三話から消えたのに気が付いただろうか?理由をスタッフに問い正したところ、第二話で神殿の崖から落っこちたニグティルガーが壊したなどと苦しい弁明。良心的に解釈すれば、どうも演出上の問題だったらしい。井戸の底からフィーナを写した場合、屋根があると月が映らない。そんな理由だったようだ。


Last Update 2002/03/28 01:45:55