Falcom 21st Century TOP PAGE

その他のゲームレビュー Top Page


WIZARDRY EMPIRE Princese of the ancient(Good Price)
ウィザードリィ エンパイア 古の王女(グッドプライス版)

制作:STAR FISH
価格:2800円(税抜)
発売元:TAITO
ハード:プレイステーション(PS2可)

 


 日本の、いや、世界中のコンピューターを使ったRPGゲームジャンルの草分け的存在である「ウィザードリィ」シリーズ。今の若いゲームファンに「RPGゲームってどんなのがある?」と問い掛けたら、十中八九は「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」、そしてコンシューマーゲームの有力タイトルの名前を言われると思う。たしかに、それらは「今のRPGというジャンルの中で」、と問いかけられた場合に返される的確な答えと言える。キャラクターに名前が決められていて、プレイヤーの意思とは無関係にイベントをこなし、そしてゲーム中の主人公がしゃべり出す。

 昨今のRPGの大半がこのような、敷かれたストーリーに沿って進めていくタイプのものばかりだが、それら現在のRPGジャンルとは違ったRPGがこの、「WIZARDRY」シリーズである。


 3Dダンジョン型RPG。このシリーズの基本形態だ。最も有名なものだと「ペルソナ」「真・女神転生」といった、”デジタルデビル物語〜女神転生”から派生したアトラス社の一連の作品群だろう。それらにはキャラクター性があり、敵にしろ、味方にしろ、強烈なまでの個性を放っている。・・・・・・それらとはちょっと異なるんだ。

DMG(ダメージ):ダメージ期待値。
AP(アタックポイント):キャラクターへのパラメーター修正値。
AC(アーマークラス):攻撃回避率。
THAC(トゥーヒット・アーマークラス):武器の命中率。

装備
種族:人間、エルフ、ドワーフ、ホビット、ノームが装備できる武器。
職業:戦士、ヴァルキリー、ロードが装備可能。
属性:全ての性格のキャラが装備可能。
性別:男女とも、どちらも装備可能。
HP:アイテムのライフポイント。使用回数。
追加効果:モンスターへの特攻値。これにより、どういったモンスターへ有効か、または効き目が無いかが分かる。

射程:S,M,L,に区分。近接〜遠距離。
攻撃回数:最大攻撃回数期待値。
持手:利手で持つか、両手で持つか。
価格:購入するための値段。
使用効果:戦闘中使用した時の効果。
特殊使用:アイテムを消失して得られる特殊効果。

ではどう違うのか?簡単に述べてみよう。
まず、ダンジョン内における閉塞性による一種の緊張感。プレイヤーの死は絶対的なものであり、死んだからと言ってぽちっとロードを行う事は不可能に近い。パーティーが迷宮内で力尽きたら、その死体は迷宮に残ったまま。つまり、別のパーティーを組んで死体を回収に行かなければならないのだ。主人公が死んだからゲームオーバーにならない点が、既存のRPGゲームと最も異なる点の一つだろう。
(ドラゴンクエストのような、ゲームオーバー後、お金が半分になって拠点からプレイできるシステム、つまり、何らかのペナルティが課せられるが、プレイヤーに経験値が蓄積されるものとは異なる。)
遊び手が、度重なるマイキャラの死によってゲームプレイを断念せざるを得なくなった時こそが、本当の意味でのGAME OVERではないだろうか?

 パーティーを最大で六人まで組めるが、職業や種族による得手不得手を見抜き、自分にとってのベストパーティーを作るところから冒険が始まっていると言っても良い。キャラクターメイキングの時から気が抜けないのだ。


ウィザードリィを知らない方のために簡単にゲームの手順を簡略化して説明すると、
1.キャラクターを作成する。
2.パーティーを組んで、迷宮に潜る。
3.レベルが低いうちは、無茶な探索をしない。
4.そうこうしているうちに、徐々に探索範囲が広がってくる。
5.冒険で手に入れたアイテムを鑑定して売り払う。
6.宿屋に泊まってレベルアップ。転職を行うのも良し。
7.そして、また迷宮に潜り、探索を繰り返す。
・・・・・・といった具合のゲームであります。



 このPS版「古の王女」は、シリーズの世界リルガミン建立の数百年前、古代カシナート帝国が舞台である。帝国の周辺に突如出現した「魔道」(地下迷宮)により、人々が死と恐怖に陥った。皇帝は、軍を用いて魔道封印を試みるが失敗におわる。結局、魔道攻略を恐れを知らぬ冒険者に委ねるより他は無かったのだ。

「Welcome to the world of Wizardry」


■従来のシリーズとの比較
”古の王女”は、PS版オリジナルタイトルである。(パソコンでも発売されたらしい。)基本スタイルはシリーズの1〜5のものを踏襲しているのだが、細部を見比べてみるとWIZシリーズの中でもオリジナリティーが強い作品だと言えるだろう。
新要素に、パーティーを組んだときのパラメーターの増減が挙げられる。たとえば、エルフとドワーフは仲が悪く、相性が悪い。お互いの全パラメーターに-1のポイントが引かれるのだ。追い討ちをかけるように、性格による相性も絡めてのポイント上下なので善と悪を組ませるのも辛い。
(従来はパーティーすら組めないのだが、その辺りがマイナーチェンジされている。)
逆に、人間と結婚するのが夢のフェアリーと人間が組めば、フェアリーに+1加算。といった具合。しかも、最高値で100パーセント(全パラメーターに+5)になる。ちょっとした裏ワザとして、全員をホビットで同じ性格にしておけば、全員が100パーセントの相性値を叩きだす。
コレクターに嬉しいシステムもある。冒険手帳と呼ばれるもので、王女に謁見する際、閲覧できるものだ。どういった物かというと、これまでのプレイヤーの戦歴が記されたもの。アイテムの収集度合、称号、敵モンスター、などが細かく記録されている。アイテムなどは、SP(アイテムのスペシャルパワー)の解説まで載っていて、ちょっと優しすぎだなとも思えるほど細かいのだ。

■難易度など(HOW TO PLAY)
最初のダンジョンはそれ程難しくない。扉をくぐり、モンスター(おそらく、スライム辺り)が登場するが、キャラクターメイキングをしっかりして、装備を整えてさえいれば、負ける事は無いだろう。キャラクターメイキングが面倒だという人は、デフォルトで用意されたキャラクタでパーティを組んで冒険に出てもよい。ここで一つ注意しておきたいのが、上にも書いたが、パーティーメンバーの相性についてだ。レベルが低い序盤、これがかなりのネックとなる。取扱説明書に記載されてある、相性表をチェックしておこう。
マッピングも必要となる。「古の王女」では、「ゲームボーイ版・ウィザードリィ外伝V」に有った、何度も使えるマップ表示アイテムは存在しない。限られた回数のマップ表示を頼りにするしかないのだ。レベル1だと、魔法使いLV1が1・2回程度しか使えない。マッピングが苦手な人は、パーティー組み合わせで魔法が使えるメンバーを多く入れるとよいだろう。

パーティ構成例:
戦士、ドワーフ(割り振りで運が良かったら、ロード。200回に一回程度の確率)
ヴァルキリー、人間
侍、人間
僧侶、ノーム
盗賊、ホビット(または、レンジャー)
魔法使い、エルフ

といった具合にだ。この構成例では、最初に魔法が使えるのは魔法使いだけだが、レベルが上がると侍も使えるようになる。マップ表示回数は大いに越したことは無いだろう。

とは言っても、結局の所は体でマップを叩き込んで覚えていくしかない。「あの扉を開けたら、次は十字路があったよな」みたいに、己の頭の中でマップを作りこむスキルは必要不可欠である。これは、WIZのみならず、多くの3DRPGに当てはまる事柄だ。この手のRPGゲームの難易度を構成するファクターのひとつに、視界が限られた3Dマップがあることを忘れてはいけない。